思い立ったが吉日

好きなものを好きというために

『SUMMERDELICS/GLAY』は、紛れもなくGLAYの夏のアルバム

 

GLAYのNEW ALBUM、『SUMMERDELICS』がついに発売になりました!わーい!

SUMMERDELICS(CD+2DVD)

SUMMERDELICS(CD+2DVD)

 

 

前作『MUSIC LIFE』から約2年8か月ぶりと聞いて、そんなに経っていたのかと驚きはしたものの、そのブランクについては不満とかはそれほど感じなかった。その間全く活動が無かったわけでも無いし、シングルや配信での新曲発表、FC限定ライブや全国ツアー、さらに各メンバーのソロ活動などなど。GLAYが定期的、かつ精力的に活動している故かも知れない。

 

しかしそのブランク故か、今回のアルバムは彼らの活動をまめに追ってきたファンであればあるほど、新鮮なものでは無くなってしまっているような気がした。全14曲のうち、9曲はすでにシングルや配信で発表されており、ライブでも何度も披露されている。『シン・ゾンビ』もシングル『G4・Ⅳ』収録の『彼女はゾンビ』のリミックスバージョンのようなものなので、HISASHI曲についてはアルバムでの新曲は無しと言う状態。前作は収録曲のほとんどが新曲、というものだったので、それを比べたらわくわく感が減ってしまったなあとちょっと残念に思えた。

 

それでも内容は紛れもなく「夏」。そう言えばいつか職場の後輩から、「GLAYは冬のイメージしかない」と言われたことがあった。これは絶対『Winter,again』からだろうなとは思った。一面の銀世界の中で歌うTERUというMVも印象的だったし。寒そう。

 

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でもその前後にも『Yes, summerdays』とか『STAY TUNED』とか、夏の曲はしっかり発表されているんだけどなあと思いつつも、GLAY黄金期ドンピシャに発表されたこの曲と、雪国出身という彼らのイメージから、まだGLAYのイメージが冬で止まっている人は多いんだろうなとは思った。ファンにとっては今回収録された2015年発表の『微熱Agirlサマー』、前作に収録された2014年発表の『BLEEZE』と、ここ数年はむしろ夏の曲ばっかり作っているイメージなんですがね。 

 

そして今回は、「メンバー全員が作詞作曲に関わっている」と銘打たれているアルバムとなっております。前作も確か全員曲作っているよなー、と思っていたのですがそういえば前作はJIROさんは作詞していないのだった。しばらく彼は作曲のみとなっていて、『BLEEZE~G4・Ⅲ~』で『YOU』という作詞作曲JIROさんの曲はあるのですが収録されず、今回『lifetime』にてめでたく全員が作詞作曲に携わることになったというわけで。個人的にJIROさんの書く、不器用な真っ直ぐさのある詞は好きなのでもっと増やして頂きたいなあと思いつつ。『YOU』なんか名曲だと思うし。20代の頃とは言葉選びも考え方も変わってきていると思うから。そういえば、前作同様、アルバムのタイトルチューンはJIRO作曲TAKURO作詞なんですね。この構図が、現在のGLAYを表しているようでなんか好きです。勿論4人でGLAYだし、誰一人かけていてはならないのですが、その2人は特にGLAYの基礎の部分、GLAYを支えている部分だというイメージ。

そんなTAKUROさんですが、ここ数年他メンバーが全面的に作詞作曲を行うようになったことで、彼の作る曲の自由度が増したように思います。勿論今回収録されている『XYZ』とか『Supernova Express 2017』とか、所謂大衆向けの音楽を作るならやっぱりTAKUROさんなのだけれど、『聖者のいない町』とか『BLEEZE~G4・Ⅲ~』収録の『外灘SAPPHIRE』とか、マイナーチューンというか先述の楽曲とはまた違うベクトルの曲も聴く機会が増えてきたように思えます。

そしてそれ以前は、GLAYのマイナーチューンを請け負っているのがTERUさん曲のイメージがありました。それも初めて彼がシングルタイトル曲を手掛けた『BLEEZE』から、印象が変わってきたように思えます。『the other end of the glove』とかすごく素敵な曲だと思う。でもやっぱりたまにタイトルとか歌詞とか、言葉の使い方が変な時があるのが引っかかるんですよね。私はいまだに『空が青空であるために』というタイトルが許せない……「頭痛が痛い」みたいな……

で、私が一番好きなのがHISASHIさん曲で。過去のアルバムにも最低1曲は彼作詞作曲の曲が入っているので毎回それを楽しみにしていたので、先程も話しましたように今回のアルバムでは彼の曲がすべて既出のものであるのが残念でならないのです。HISASHI曲もシングル1曲目になったり、HISASHI曲だけでシングル組まれたりとか大きくフィーチャーされるようになりましたが、彼の作る音楽は昔からそのスタイルが変わらない、むしろ時代に合わせて進化しているように思うので面白い。HISASHI曲は他メンバーに比べて一番GLAYっぽくない曲ばかりなので、そこがGLAYの幅を広くしているように思います。しかし10年前のGLAYだったら絶対『シン・ゾンビ』1曲目にしなかっただろうなって。

 

というように、主観的すぎる感想をつらつらと並べてみたのですが。現在のGLAYはこんな風に各メンバー個性ばんばん出して音楽やっているのよと。それでも全部GLAYの曲だと認識できるのは凄いと思う。それは偉大なサウンドプロデューサー亀田誠治さんのおかげもあると思いますが(そんな凄い人にオタ芸のコーラスさせているGLAY……)、長年培ってきたGLAYサウンドの力もあると私は思っています。

私としては、GLAYのイメージがまだ冬のままで止まっている人達にこそ一度聴いて頂きたい一枚です。『Winter,again』や『HOWEVER』が好きって言う人達には、あまりにも印象が違いすぎて拒否反応を起こさせてしまうかも知れないけれど。それでもほんの少しでも、「GLAYってこんな音楽もやっているんだ」って思っていただけたら幸いだなあと思いつつ。

 

……で、そう思って他の人にCDばんばん貸して布教しまくろうと思うじゃん。なのにさ、G-DIRECT(GLAYオフィシャル通販サイト)スペシャル盤。見てよ、これ。

 

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でけえ。

これに特典映像とか諸々ついてCDとBD合わせて7枚入っていたり、歌詞カードもインタビュー記事込みの特大ブックレットになっていたりしてもうファンとしては嬉しい限りなのですが!こんなに大きいとは思わなかったね!収納どうしよう!